雑貨の定義/種類およびニーズ分析方法

雑貨屋を開業予定の方、また会社の新規事業で雑貨事業を始める方等を想定して、雑貨ビジネスの立ち上げ方法の手順を解説します。この記事では、雑貨についての理解と雑貨ニーズの分析方法をご紹介します。

雑貨の種類

まず、前提として雑貨は商品単位で捉えると実に多岐に渡りますが、大別すると3つのカテゴリーに区分されます。

  • ファッション雑貨/服飾雑貨
  • インテリア雑貨
  • 日用雑貨/生活雑貨

雑貨のニーズ

続いて把握しておきたいのは、各雑貨カテゴリーのニーズの度合いです。

ちなみに、私達デザイナーズフリッジは、想いのページでも伝えておりますが、どのようなレイヤーの意思決定であれ、「売れる or 売れない」基準だけの意思決定に偏重すると、巷には同じようなカテゴリーの同じような商品ばかりが溢れてしまい、結果的に類似品の競争激化で価格競争となり、モノも売れなくなってしまいます。

つまりは、雑貨を購入する一般の人にとっても、雑貨を販売する店舗や企業にとっても、お互いが不幸になる負のスパイラルの構造です。

だからこそ、「この雑貨カテゴリーが大好きだから売りたい」、「この雑貨を売りたい」といった類の想いの方が、モノが溢れに溢れている令和の時代にとっては重要ではないかと私たちは考えています。

とは言え、雑貨のカテゴリー選択は商品の上位レイヤーであり、ある種の市場の選択の段階です。故に、そこまで気にする必要はありませんが、先々の意思決定の連続が控えておりますので、頭の片隅に置いて頂ければ幸いです。

先ずは手軽に雑貨カテゴリーの多寡を把握してみよう

さて、ビジネスである以上、モノが売れないと継続はできませんし、長期滞留在庫によるキャッシュフローへの影響は避けたいところです。そこでまずはざっくり雑貨のカテゴリー単位でニーズの多寡を把握しましょう。市場規模で検索して分析レポートを調べる等、色々と方法もありますが、自分で自由に比較対象を変更でき、手軽にざっくり把握できる方法「Googleトレンド」を活用した直近1年間の各雑貨カテゴリーの検索数の相対比較データを用いて、概ねのニーズとして内容を見てみましょう。


出所:DESIGNERS’ FRIDGE (Googleトレンドのデータを基に編集加工)(期間 2021年7月- 2022年6月)                                    

さて、いかがでしょうか。ぶっちぎりでインテリア雑貨を検索する(=探している)人が多いことが分かります。続いて、生活雑貨、日用雑貨、最後にファッション雑貨、服飾雑貨となります。これだけを見て何も考えずに判断すると、アパレル不況と言われてるだけあり、「ファッション/服飾雑貨はやめておこう、というよりもインテリア雑貨一択だろう」と飛びついてしまうかもしれません。しかし、ここは一旦冷静に立ち止まって考えてみましょう。ポイントとして2つ紹介します。今後の分析及び方向性の検討においても参考になる考えですので是非ご確認ください。

1. レッドオーシャンとブルーオーシャン

例えば、インテリア雑貨のマーケットが大きいからチャンスがあるとAさんが判断したとしましょう。しかし、マーケットが大きいところは大手企業を中心に得てして競争が激しくレッドオーシャン(事業戦略の領域で「血に染まった海」を指します)です。

反対に小さなマーケットは、大手企業にとって費用対効果が合わないからあまり参入しません。基本、自分が魅力的だと思ったら、他の人も魅力的だと思っているものです。それは経済合理性を重視するビジネスの領域では特に顕著です。そのためインテリア雑貨ではなく、あえてファッション雑貨や服飾雑貨を狙う方が、実は中小企業にとっては妥当なアプローチともいえます。

また、レッドオーシャンの対義語として誰も手を付けていないブルーオーシャン市場という概念もあります。ニッチな領域に絞り、バリューイノベーションの視点から差別化とコスト優位性を発揮し新たな市場を作るアプローチです。理論は分かってもそれができたら苦労しないと思いますが、ブルーオーシャンを目指した方がわくわくはしますよね。

2.  一般消費者の呼び方の構造化

2つ目については、既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。今回の上記データ作成の目的は、あくまでざっくりと各雑貨のカテゴリーのニーズを、何かしらのデータで代用して判断するというものです。そのため便宜的に雑貨のカテゴリーで比較しました。

さて、仮説ではありますが、先に答えを申し上げると、一般消費者は、インテリア雑貨と検索はしても、ファッション雑貨や服飾雑貨とはなかなか検索しないから、と考えられます。ファッション雑貨や服飾雑貨と検索するのではなく、バッグや財布、腕時計といったもう一つ下のレイヤーのカテゴリーで検索するからです。むしろ、ファッション雑貨や服飾雑貨という呼び方は業者視点寄りのワードといえるでしょう。

反対に、インテリア雑貨はどうでしょうか。勿論下のカテゴリーも勿論あり、時計ひとつ例にとっても、目的が明確であれば、掛け時計や置時計といったワードで検索する人もいるでしょう。しかしながら、インテリア雑貨は相対的に人々が想起する対象範囲が広く、置物や飾り、ちょっとしたプラントや、小物入れ、オーナメント等、部屋をデコレートする、おしゃれにする、あるいは部屋の機能性をよくするモノと括って検索しているからといえます。

以上を一言でいえば、一般消費者が「インテリア雑貨で何かいいモノないかなぁ」と思うことは合っても「服飾雑貨で何かいいモノないかなぁ」とは思わないですよね?ということです。

それでは、生活雑貨、日用雑貨はどうでしょうか。これもファッション雑貨や服飾雑貨程でないにしても、そちら寄りといえるでしょう。そこで気になるのが、日用雑貨よりもなぜ生活雑貨の方がなぜ多いのか?こちらについては、日用雑貨よりも生活雑貨という名前の方がより市民権を得ているといえそうですし、また、「生活雑貨」という著名なサイトもありますよね。そのあたりが影響しているのではとも考えられます。

実際にGoogleトレンドで分析してみましょう

以上2点を踏まえて、実際にGoogleトレンドを使用してご自身の興味のある比較対象を整理し、更に商品カテゴリー単位まで掘り下げて、雑貨のカテゴリー・商品分析をしてみましょう。ご自身熱い想いと冷静な視点によるオリジナルの分析データが出来上がります。是非試してみてください。

Google Trendはこちら