会津塗

会津塗は、福島県の西部に位置する会津地方を中心につくられている伝統の漆器です。会津地方は大きな山脈など豊かな自然に恵まれており、漆の木の栽培に非常に適した地域です。会津塗は縁起が良いものをモチーフとして絵付けされ、黒や金や赤などの色の鮮やかさが印象的な伝統工芸品です。

熟練の職人によってひとつひとつ手作業で丁寧に仕上げられており、花瓶や茶器など様々な会津塗の製品が販売されています。1975年には経済産業大臣によって伝統工芸品として指定され、2019年には会津若松市により無形文化財に指定されました。今回は古くから伝統の技術を受け継いでつくられている会津塗について特集していきます。

由来・歴史

会津塗の歴史は室町時代に始まったと言われています。この頃に会津塗に欠かせない漆を採取するため、漆の木の植林が始まりました。安土桃山時代に入ると、会津塗はますます発展していきます。会津の領主の保護下におかれ、近江の国から技術者を引き連れ会津の職人は高度な技術を身に付けました。

こうした施策によって、会津塗は一大産業として確立していきます。江戸時代になると、貿易により会津塗は世界からも評価を受けるようになりました。会津塗は戊辰戦争を機に一時衰退しますが、機械化の成功や漆の技術が再評価されたことにより立て直します。会津塗は、職人達のたゆまぬ努力によって今日まで受け継がれています。

種類

会津塗の加飾や塗の方法には、様々な種類があります。

花塗

漆と乾性油を混ぜ合わせた有油漆と呼ばれる漆が使用されており、油の影響でより光沢が出やすくなると言われています。塗りは下塗り、中塗り、上塗りの三層から成っており、刷毛のあとを残さずに塗る高い技術が求められます。

金虫喰

黒漆を塗った表面に大麦や籾殻を振りかけ、乾燥をさせると漆が籾殻を吸収し独特のでこぼことした表面が出来上がります。その上に金箔や銀箔をかけ、さらに漆を塗り研ぎだして完成させます。

会津絵

松竹梅や破魔矢など縁起が良いと考えられているものが描かれており、鮮やかな模様が特徴です。

沈金

彫を入れ、できた溝に漆や金箔などを刷り込む技法により完成されます。

蒔絵

表面に塗りつけた漆がのりの役割を果たし、金粉や色粉をまくことによって模様をつける技法。装飾に貝が使用されることもあり、華やかな仕上がりが特徴です。

特長

会津塗には400年以上もの歴史があり、とても貴重な伝統工芸品であると言えます。会津の地で採れる質の良い漆の木を原料に作られる会津塗は大変美しい仕上がりのものが多く、家庭にひとつは持っておきたくなる魅力があります。多彩な技法や加飾方法があり、とても色鮮やかで飽きがきません。

また、見た目の美しさだけではなく、熱湯や水に強く、酸やアルカリにも強いといった面もあり、大変実用的であると言えます。お値段に関しても、高級なものから日常使いしやすい安価な商品もあり、手を伸ばしやすい商品も多くあります。最近では電子レンジに対応している商品などもつくられるようになってきており、時代のニーズにも合わせてきています。

作り方

会津塗の作り方について、東京経済産業局のサイトから抜粋してご紹介致します。詳しく知りたい方は東京経済産業局の公式サイトをご覧ください。

下地造り

  • 渋下地

柿渋に炭粉、松煙又は油煙を混ぜ合わせたものを塗付しては研ぎをすることを繰り返した後、柿渋を塗付する。

  • さび下地

生漆に砥の粉を混ぜ合わせたものを塗付する。

  • 上塗

「花塗」、「きじろ塗」または「金虫くい塗」

加飾

  • 消粉蒔絵、平極蒔絵、丸粉蒔絵、消金地及び朱磨

金粉、銀粉、朱の粉その他の粉を蒔いた後、精製生漆を繰り返し「すり漆」する。

  • 会津絵

檜垣を描いた後、ひし形の箔押しをする。

  • 色粉蒔絵

色粉を蒔いた後、ろうを付けた和紙を用いてみがく。

  • 沈金

「のみ」を用いて彫り、精製漆をすり込んだ後、箔押し又は粉蒔きをする。

  • 漆絵

顔料などを粉末にした色粉を漆に練り合わせた彩漆で絵や紋様を描く。

出典:東京経済産業局

いかがでしたか?

400年以上もの歴史を持つ会津塗についての特集でした。伝統工芸品ならではの受け継がれた技術を用い、熟練の職人によってひとつひとつ泥濘につくられています。会津塗は多種多様な塗り方によって華やかに仕上げられた魅力のある商品が多く、興味のある方は是非ご購入されることをおすすめします。